イメージフォーラムにて、映画『主戦場』を鑑賞しました。
▷映画『主戦場』
私が受けた性被害は、子どもの頃の性虐待なので、戦時性暴力であるか否かには違いがありますが、女性の人権の普遍的な問題として、大変重要な映画でした。
私は中学生の頃にナヌムの家を訪れています。当時の中学校の先生たちにとても感謝しています。私は中学生の頃は、自分自身のセクシュアリティにも、女性として生きる困難さにも、自覚的ではありませんでしたが、この頃の教育が、今私がものを考えるベースになっていると思います。(当時いい生徒ではなかったので、思い出すと大変恥ずかしく、先生方に感謝を伝えられていません…。)
母校が、女子教育を大切にする学校であったこと、図書室が充実していたことは、何十年か後になってわかる大切さがありました。
「犠牲者の証言を聞かない、否定することはセカンドレイプ(二次被害)である」という部分が、私が感じていることとつながりました。
サバイバーであり、犠牲者でもある。
その後の人生を生きる困難。
家父長制。
観終わった後に、気持ちを落ち着ける必要がある映画でした。
日本の若い女性たちがこの問題を知らないこと、知らされていないことを、とても悲しく思います。
新しい元号になったとお祭り騒ぎでしたが、ハロウィンや大晦日とは違う意味があったと思います。
この映画の主人公であるはずのハルモニの姿は、映画の冒頭とラストに登場します。ハルモニたちが高齢化した、その後の時代を生きることを、大切に、重く受け止めたいと思います。