2019年にこんな景色を見るとは思いませんでした。
映画館で『おっさんずラブ』を鑑賞しました。

「レズ(蔑称ですがよく言われました)はいいけど、ホモはキモい」
と、これまでさんざん言われてきたのに、会場はファンの人たちで満席。
ドラマの人気は存じていましたが、劇場の大画面で拝見して、改めて感動しました。
作品そのものも大変おもしろく、映画館で声を出して何回も笑ったのは本当に久しぶりでした。
「ドラマ版より多少ステレオティピカルなところがある」という前評判を聞いてから劇場に向かったのですが、私は大変楽しめました。
差別的な表現は見られず、当事者の方も、感じ方は様々だと思いますが、安心して楽しめる作品なのではないでしょうか。
「法的に結婚できない」
「やっぱり、男同士だからですか?」
など、LGBT特有の表現はあるものの、いたって普通の恋愛模様が描かれており、そういった点にも感動。
男同士のカップルが仕事や関係性に悩み、「結婚は急がなくてもいいのではないか」とパートナーに告げるシーンなど、本当に異性のカップルとの、差や境目がなくなってきている時代を感じ、またすぐそこまで来ている予感がして、本当に感無量でした。
先日、私の講演会で、昨今のエンターテイメントとLGBTについて質問してくださった方のおかげで、観に行こうと思いました。
鑑賞して本当によかったです。
こうしたすぐれたエンターテイメントには、社会の空気を変えていくチカラがあると思います。
政治が変わっていくこと、法制度が整うこと、もちろんとても重要なことです。でも、ひろく一般の方に、難しいこととして捉えられるのではなく、楽しく身近で当たり前の風景として、受け入れられるようになっていってほしいとも思います。
映画『おっさんずラブ』は公開されたばかり。ぜひ劇場に足を運んで楽しんでくださいね。