中野信子さんの「星の時間」展にお邪魔する。
脳波が描く図形は美しく、ひとりひとりが、中野さん曰く「脳でお絵描きしている」瞬間を捉えるのは、心地よく、興味深く、楽しく、やっぱり美しかった。貴重な経験。
赤く表示されるよりも、青くならないかなと、脳波をジャッジしている自分にも気付かされる。
描かれる図形には男女差もあるようだ。その場合の男女とは、性自認なのか、社会からの見なされ方なのか、生物学的性なのか。(私は、育ちや社会からの要求だと思う)
いわるゆ「引き寄せの法則」が、私にはどうもうまく理解できないのだけど、全てのものが波動であるなら、そういうこともあるのかもしれない、とも思う。やはりずっと「赤い」私がネガティブなものを引き寄せた責任があるように感じてしまった。
「推しを思い描いても脳波が変わらなかった」り、「ご夫婦が抱き合ったら脳波が変わった」というエピソードを伺って、「逆じゃなくてよかった」と思った私は捻くれているだろうか?
推しのアクリルスタンドを愛でている時、その対象は陽炎で、時間や、収集する、またはお定まりの写真を撮る行為、そうした自分自身を愛でているのだと常々思っている。が、脳波が変わらなかったらその効果さえないのだろうか?
ちなみにご夫婦のエピソードは、同性愛者としては、脳波と治療に、大変な負の歴史を抱えているので、どうしてもソレを想起させられてしまった。(歴史と言っても最近もカナダで見つかったはず)もちろん今回の作品にそのような意図はないし、私が勝手に感じたことだけど、そのような危うさも含めた体験だと思った。
余談ですが、バイオフィードバックは、単純な使い方なら日常に活きて、うちには、かなり高性能の体温計もパルスオキシメーターも血圧計もあります。(私は歯科以外病院に行かないので、プロ機が置いてあり、未だ無資格ですが読めます。)
私は夫の血圧がだいたい見える(見えた時測ってもらったら、上が150を超えていたことが何度かあった)ので、説明して、測ってもらって、高血圧の水準にあり、機械に数字で見せてもらえると、節酒してくれるし、キャベツが多めになる。まあ中年から降圧剤を服用するより、予防的措置がとれるなら、害はないのではないかと思う。対策がキャベツなのも可愛い。私から言うより角が立たないところも良い。体重計しかり。
でも、脳波となると少しの抵抗があるのは何故だろう? 腕時計が勝手に救急車を呼ぶ時代なのに。なんでだと思いますか? バイオロジカルなものを超える気がするからかな。
私は集中力がなく瞑想が苦手なので、こんな感じ。
夫は集中力があって、精神的にも穏やかでおおらかな人だからか、こんな感じ。
丸裸にされるのは恥ずかしい。
大変な個人情報だと思いますが、夫には掲載の許可をとってあります。(ただし夫が何を思い浮かべたかは秘密(私ではなかった)。私はスペインの美術館に行った時のことを思い出していました。)
医学的に使用される脳波とは厳密には違うそうですが、アートとなって可視化されるのは不思議な快感でした。
可視化されたのは、私の心なのか精神なのか体調なのか性質なのか、謎は深まるばかりです。
夫のことは好きなので、夫の今日の作品をNFTで購入して、後にVRの美術館に鑑賞しに行くのもおつだなと思いました。
くしくも、ギャラリーは、オリンピックで様変わりした、先妻と暮らした街にあり、人と人は交わることなどないと、改めて思いました。
だからこそ、共に生きられるその刹那を喜ぶしかないと、思っています。
※混乱なさると思いますが、夫は女性です。